お知らせ

令和8年を迎えるにあたって 

令和8年を迎えるにあたって

 熊本県司法書士会

 会長 黒江 正志

 

日頃より、司法書士会の活動にご理解、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

令和8年を迎えるにあたり、ご挨拶を申し上げます。

 

令和7年は、所有者不明土地の解消を目的として令和6年から始まった相続登記の申請義務化が市民の方に認知され社会的に浸透した一年となったのではないでしょうか。当会が運営する相続センターも令和6年と同様に数多くの方にご利用いただきました。今後も相続に関する相談の受け皿としてより一層ご活用いただくべく努めて参る所存です。

 

さて、令和8年は所有者不明土地の解消に向けた流れが一気に加速します。2月からは「所有不動産記録証明制度」が始まる予定です。これまで相続登記を申請する場合、亡くなった方に関する納税通知書もしくは名寄帳などを市町村ごとに取り寄せて、所有されていた不動産を把握する必要があったのですが、新たな制度では法務局にて特定の名義人が所有する不動産の一覧の取得が可能になります。この制度により所有不動産の把握が容易かつ確実になると考えます。

さらに4月からは所有者として登記されている方の住所や氏名の変更登記の申請が義務化されます。当会としても、所有者不明土地の解消に向け、これらの新制度にしっかり対応していく所存です。

一方、会社関係の登記については、これまで行政機関の休日を会社の成立日とする会社設立の登記申請ができませんでしたが、2月からは申請者が希望する特定の日に登記をすることを求めることができるようになる予定です。このことにより土日祝日を会社の設立日とする登記が申請可能になります。

さらに民事裁判手続きのデジタル化も本格化します。5月までには訴えの提起がインターネットを利用して行うことができるようになり、訴訟の当事者はオンラインで事件記録にアクセスし閲覧やダウンロードも可能になります。そして訴訟代理人である司法書士に依頼しない、いわゆる本人訴訟においても電子申立ての利用が期待されています。当会としましても、インターネットを用いた民事裁判手続きの利用を促進するための支援体制を整える所存ですので、ご活用いただければ幸甚です。

 

これからも、国民の皆様の権利を擁護し、公正な社会の実現のために、司法書士業務を遂行して参りますので、どうぞ令和8年も宜しくお願い申し上げます。

「日司連公式キャラクターしほ~ししⓇ」

投稿日 / 2025.12.25