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住宅ローンに加え、消費者金融からも借りてしまい、首が回らない!

住宅ローンに加え、消費者金融からも借りてしまい、首が回らない!

消費者金融からの借入れの原因が住宅ローンの支払いをするためである場合には、住宅の売却代金によってすべての借金の清算ができるのであれば、まず(1)住宅の売却を検討すべきであると考えます。また、同様の借入れ原因で住宅の売却によっても借金の清算が見込めないのであれば、(2)破産手続を検討することになると思われます。
また、一定の要件を満たすものである場合には、(3)個人再生手続が利用できます。個人再生手続とは、住宅ローン以外の債務について、一定の元本カットを行なう手続です。個人再生手続は、住宅ローンの支払いに加え、元本カット後の一定金額の支払いを行なう手続ですので、住宅ローンの支払いのために消費者金融から借入れをしてしまった場合に個人再生手続の利用を検討するのであれば、慎重に家計診断をする必要があります。個人再生手続を利用したとしても、住宅ローンの支払い自体は原則として軽減されないからです。(ただし、住宅ローンのリスケジュールという方法もありますので、詳細は専門家にお問い合わせください。)
個人再生手続の具体例をあげますと、住宅ローンの残債が2000万円あって毎月8万円の支払いをしており、さらに消費者金融8社から500万円の借入れがある場合には、一定の要件を満たし、他に見るべき財産がほとんどないという前提においては、消費者金融の借入れの元本は80%カットされ、100万円前後の負債を原則3年で支払っていくことになります。つまり、毎月、住宅ローンの支払いの8万円と消費者金融の支払い3万円弱(100万円÷36回)の合計11万円程の支払いとなるのです。
近年、個人再生手続を利用して、住宅の維持をしつつ、負債の整理を行なう方が増加しています。ただし、住宅ローンの延滞が著しいときには、個人再生手続の利用は難しくなってしまいますので、住宅ローンと消費者金融の支払いが重なって家計が苦しいと感じたら、お早めに司法書士等の専門家にお問い合わせされることをお勧めいたします。

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